今日はそのうちの「読解力」を鍛えるための本を紹介します。
研究社の『入試英文 精読の極意』(丹羽裕子著)です。
この本はなかなかすごいと思いました。何がすごいかというと、本当の意味で「読解力」の訓練になる珍しい本だからです。
「長文読解」と名のつく問題集のほとんどは
@ 全訳
A 英文の文法解説
B 設問の解答と解説
が載っているだけです。
この3点がそろっていれば、ひとまず長文読解の問題集としては成立します。ただし、あくまでも実践演習としての問題集としてであって、読解力の訓練には不十分でしょう。結局、「何が書いているのか」と「どのように設問を解くのか」しかわからないからです。
読解というのは、文章全体の構成を考え、各段落の役割を見つけ、筆者が何を表現しようとしているのかを読み解くことです。「何が書かれているのか」を表面的に読んでいてもダメです。
この『入試英文 精読の極意』は「英文を読み込むための10の軸(AXIS)」というものを最初に提示しています。これは単に英語だけでなく国語の現代文にも通じるところがあります。それだけ「読解」にこだわった本だということです。細かい内容や語彙・文法の設問などはなく、しっかりと内容を理解できているかを問う質問が各英文に付いています。そして、単に「何が書いてあるか」という表面的な意味だけでなく「それが書かれていることが文章全体においてどんな意義があるのか」などなど、深く考えさせられる解説が丁寧に書かれています。
設問を解く作業を今からあわててする必要はありません。もちろん、あまりにも悠長に構えずぎるのは良くありませんが、まずはじっくり読解の基本的な考え方を身につけた後で、実践演習の問題集に取り組みましょう。面倒に感じることでも後になってから大きな力となります。
「急がば回れ」ですね。
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